コロナ対応によりスマブラオフ大会は全面休止に
連日報道されている通り、新型コロナウイルスに伴う自粛要請によりスマブラオフ大会は全面休止に。仕方ないことではあるが、GWに楽しみにしていたウメブラJMは中止、そして先日EVO2020も中止(オンラインで何かやる模様)とのニュースもあり、悲しい状況が続いている。
EVOチームから重要なお知らせ。 pic.twitter.com/RLjTI7vajx
— EVO (@EVO) May 2, 2020
しかし、そんな中様々な団体がオンライン大会を主催し、競技シーンを盛り上げている。5/5にはSmashlog主催の超大規模オンライン大会「Voyage」が開催され、ロンさんが優勝した。5/6には闘龍門主催の「闘龍門オンライン大会」が開催され、へろーさんが優勝した。なんだかんだ楽しいGWを過ごすことができたので、各運営者には感謝してもしきれない。
VOYAGE優勝しました!!!
— ロン (@ron_yt0510) May 5, 2020
ヨッシーありがとう!ドクマリも最後だけありがとう!!!!!
闘龍門オンライン本線優勝しました!!!🙌🙌
— へろー// (@krhmrr1216) May 6, 2020
うれしー!!✨✨✨
そこで、観戦者側として何かできることはないかと考え、観戦者側から見たオンライン大会の長所と短所をまとめることにした。
オンライン大会のメリット
1. 選手との距離が近い(個人配信を視聴することができる)
個人的には一番のメリット。試合中の選手の様子やゲーム間の選手の声を聴けるのは、選手の緊張感がオフ大会に比べより伝わってくる。普段より感情移入して応援することができた。選手によってはコメントも読んでくれるので、自分の応援が選手に届く可能性があるのも素晴らしい。しかしこれには背反があり、不快なコメントも目に入ってしまう可能性がある※(モデレーターさんいつもありがとうございます)。
また、選手が個人配信していればその選手の試合を全試合見ることができる。オフライン大会だと応援している選手が配信台になかなか来なかったりして試合が見れないということがよく発生していたので大きなメリットの一つだろう。逆に見たい配信が多すぎて体が足りないといううれしい誤算が発生してしまうが。
※厳密に平等な試合にする場合、コメントを読むのは禁止になると考えられる。
2. スーパーチャット(投げ銭)を選手個人にリアルタイムで送ることができる
これは選手と観戦者双方にメリットがあると考えられる。選手の応援のためや、素晴らしいプレイがあった時にスーパーチャット(投げ銭)を送る場合、従来のオフライン大会では選手にリアルタイムで直接スーパーチャットを送ることはできなかった。しかし、オンライン大会で選手が個人で配信している場合、直接かつリアルタイムでスーパーチャットを送ることが可能となる。 選手としてはリアルタイムで応援されていることを感じることができ、かつ金銭的にも助けとなるはずである。 従来のオフライン大会で選手にスーパーチャットを送る場合、後日選手個人が配信している際に送るのが一般的となっており、この場合間違いなく機会損失が発生している。
懸念点として、スポンサーがつく大会などで個人配信の扱いがどうなるかという問題があるが、オンライン大会において個人配信を行うことは一般的なものとなってほしい。運営側には個人配信の許可はデメリットになる可能性もあるので、うまくwin-winの関係を構築する必要性がある。個人的には、運営側の本配信よりも個人配信ばかり見ていた。
3. いろいろなプレイヤーを見ることができる
この点もオンライン大会は素晴らしい。地域格差がなくなるので、普段見ない組み合わせを見ることができる。実際、先日行われたVoyageや闘龍門では普段オフライン大会であまり見ないメンツが上位に食い込んでいる。動画勢としては、オフライン勢とオンライン勢が相まみえるのは非常に熱い展開である(選手としてはたまったものではないかもしれないが)。
オンライン大会のデメリット
1. 会場の熱気を楽しめない
これは観戦していて寂しく感じた。試合が終わっても観客の歓声が聞こえてこない。コメントは盛り上がるものの、音がないのは少し寂しい。個人配信でみている場合は実況解説ももちろんないので、オフライン大会と比較すると臨場感は感じにくい。また、選手のポップオフも見ることができない(個人配信では控えめ+カメラが追わない)。正直、家の中で一人でポップオフもしにくいだろうなあとは思う。
オフライン大会観戦時に配信に映る馬鹿みたいに騒いでいる海外勢や、試合後のポップオフが個人的にはめちゃくちゃ好きだったので、大きなデメリットである。
2. 【究極】ラグの存在で素直に楽しめない
不穏な話題なので深くは語りたくないが、究極の問題なのでしっかりと語らさせていただくことにする。
選手のモチベーションの話
まず一つは、選手側のモチベーションの問題のため、素直に楽しめない。個人的な考えとしては、オンラインだからモチベーションがあまり上がらない選手が存在するのは至極当然であると思う。実際筆者自身もVIPのラグにはキレまくっている。今後オフライン大会が永遠になくなるわけではないので、それまでのつなぎとしてオンライン大会に臨むのは全く問題ないと考えている。
しかし、今まさにオンラインで行われている大会1つをとって考えてみると、このように選手のモチベーションの平均値がオフライン大会に比べて下がってしまうと、観戦者もどうしてもオフライン大会と同レベルで観戦を楽しむことはできなくなる。 大規模オフ大会の、選手の殺気を感じるような緊迫した試合を見ることは現状なかなか難しい(もちろん中にはそのような試合もある)※。 一番おもしろくなくてつらいのは選手側だとは思うが・・・。つまり、ラグをなくすことができない現代技術とコロナが悪い。
※ この問題は、オンライン大会に大規模オフ大会と同等レベルのブランド/権威といったようなものがまだ無いという側面もあるかもしれない。 今後のオンライン大会の発展によっては改善される可能性もある。
運要素の増加
もう一つが、運要素の増加のため、素直に楽しめない。選手が真剣に取り組みにくい理由の一つだが、どうしても遅延の関係でオフライン大会と比較すると運要素が大きくなってしまう。突発的なカクつきなどが見受けられると、試合の結果を素直に受け止めることは選手も観戦者もできないのが正直なところだろう。選手/観戦者側双方がオンライン大会というものを別物でとらえる必要があるのかもしれない。 つまり、ラグをなくすことができない現代技術とコロナが悪い。
デメリットの改善案【じゃあ、どうするの?】
いわゆるwithコロナの展開や、オンライン大会の発展を考えていくと、上記のデメリットを改善していく必要が生じる。また、オンライン大会は観戦者側のメリット以外にも様々なメリット(運営側/選手側)があるので、デメリットの改善次第では将来的に主流になると個人的には考えている。
1.「会場の熱気を楽しめない」に対する改善案
これは技術的には簡単のはず。おそらくいろんな企業が既に手を出してるんじゃないかと思うが、VRなどを活用したオンライン観戦システムを作ればいい。配信ごとで仮想空間を作り、会場の熱気を仮想的に作り出したらおもしろそう。選手側も人が集まっている様子が仮想空間でも可視化できたらちょっとはうれしかったりするんじゃないだろうか。プロ選手なら個人配信ごとで実況解説を設けるのもいいんじゃないかと思ったり。5Gに期待したい。仮想空間ならコロナは感染しない。
2.「ラグ」に対する改善案
with/afterコロナの展開によっては、オフ大会はめったに開くことができなくなる時代が来る可能性もある。その場合、この問題に真摯に向き合う必要がある。
恒久対策:ラグを技術的に消滅させる
結論から言うと、現代技術ではどうしようもないといったところだろう。光速が30万km/s、東京大阪間を往復1000kmとすると、東京大阪間を光が往復するのにかかる時間は、
1000/30万=0.0033333…秒=0.2フレーム
である。東京大阪間を、直線で他の障害が何もないと仮定しても0.2フレームかかるのである。もちろん0.2フレームは人間には知覚することはできないが、実際は直線距離で通信しているわけではないし、様々なものを中継しているため、最も良い環境でも5~6フレームの遅延が発生するといわれている。厳密にはオフライン環境でもモニタとコントローラーの遅延があるが、オンライン環境ではさらに他のSwitchとの通信上の遅延が加わり、かつ突発的なカクつきが発生する可能性がある。
完全に遅延をなくすには、相対性理論を覆す超光速通信の開発に期待するしかない(タイムマシンができてしまう)が、いったいいつの話になるのかわからない。
暫定対策① 参加者の回線状況により参加制限をかける
1つの対策として、参加者の回線状況により参加制限をかけることが挙げられる(現状制限をかけているオンライン大会も多い)。しかし、システム上強制的に縛ることは難しく、参加者の良心に依存する部分がある。仮にシステムを構築して完全に縛ることができても、通信状態は水物であるため、試合に影響を与えるようなラグ(そんなラグを定義することもできないが)を完全に防ぐことは不可能で、暫定対策でしかない。
暫定対策② ラグの発生は前提とし、ラグの判断基準を制定する
賞金付きのシビアな大規模オンライン大会を開催することを想定すると、ラグが起きた時の試合の扱いをどうするのかは非常に難しい。参加者の回線状況のレベルアップに加え、ラグが起きた場合の判断の基準を決定するのが難しく、そして重要だと考えられる。今はプレイヤーの判断に委ねられる部分が多いのが現状で、ラグが発生しても言い出しにくい状況が発生しているはずである。配信画面を常時監視し、ラグを客観的かつ定量的に評価する技術が必要になるのだろうか。
・・・色々考えだすと発散しそうなので、今回の記事ではこの辺で終わらせておく。
Voyage予選の「タミスマ」では上記のようにラグについて記述されている。読んでみると運営者側も相当苦労してルールを設定していることがわかるはずだ。鮫木さん、まえだくんさん、いつもありがとうございます。
そもそもオンライン大会をオフライン大会に近づける必要があるのか
改善案を考えていて思ったことだが、そもそもオンライン大会をオフライン大会と同様に楽しめるようにする必要があるのかどうかという問題がある気がする。オンライン大会は個人配信を楽しみ、オフライン大会では本配信で実況解説と会場の熱気を楽しむというように、差別化していったほうがいいのかもしれない。ラグの問題はもちろん何とかする必要がある。
まとめ
ホットなうちに出したかったので、殴り書きで読みにくい内容となってしまったが、オンライン大会のメリットとデメリットについて書いてみた。今回のコロナに伴う大規模オンライン大会を観戦して、個人的にはオンライン大会は主流になりうるポテンシャルを感じたので、超光速通信とは言わないが、通信状況の改善を切に願っている。世界中のプレイヤーとオンラインで快適に対戦できる未来はいつ来るのだろうか。
コメント
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